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テレビで間違いが連発する理由

一応テレビ界の末席を汚している身として
気になるニュースがあった。


以下記事

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フジ、今度は「フィンランド国旗」間違い 相次ぐミス受け「全社的見直し」へ

フジテレビ系列の情報番組で最近、テロップの誤字や写真の間違いなど、初歩的なミスが相次いでいる。

2018年3月4日放送の「Mr.サンデー」では、平昌五輪フィンランド代表のアンティ・コスキネンコーチが、選手がスタートする直前に「編み物」をしていたと紹介するVTRを放映した。だが、コーチ写真の背景にはなぜか、スウェーデンの国旗が映っていた。

メインキャスターの宮根誠司アナウンサーをはじめ出演者はVTR放映後、スウェーデン国旗のことに触れず。番組はその後、何事もなかったかのように進行し続けた。

「1つ、訂正があります」。番組キャスターの椿原慶子アナウンサーがそう切り出したのは、「国旗」表示から約19分が経過した頃だ。 「先ほどのVTRの中で、フィンランド代表を紹介する際に、誤ってスウェーデンの国旗を出してしまいました。お詫びして訂正いたします」と述べた。

2018年2月以降、同局の情報番組では制作側のミスがたびたび注目を集めている。

たとえば2月9日放送の「とくダネ!」では、登山家・三浦雄一郎氏の写真に「故・三浦雄一郎さん」とテロップで表記した。
13日放送の「めざましテレビ」では、「朝日」新聞を「新日」新聞と誤表記。
同番組は28日の放送でも、「毎年完敗の商品がきょう発売!」と「完売」を「完敗」と間違えた。
23日放送の「FNNスピーク」では、平昌五輪の女子フィギュアに関する報道で、メドベージェワ選手の映像に「ザギトワ」、ザギトワ選手の映像に「メドベージェワ」とテロップを付けた。

フジテレビはこのようなミスが相次いでいる現状をどう捉えているのか。
同局の企業広報室はJ-CASTニュースの取材に、「Mr.サンデー」での誤りを
「人為的なミスによるもの」と説明。
ミスが多発している原因については、
「ミスの原因究明を含めて、全社的に番組制作業務フローの見直しを進めている最中です」
と回答した。

2018/3/ 5 20:20  J-CASTニュースより一部抜粋




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実はこのフジの間違いを受けて
俺が作ったりしている番組の会議でも
プロデューサーから注意喚起があった。


曰く

「必須でない限り国旗は使わないで」

というもの。

報道でも情報でもない番組なので
国旗を使う事はあまり無いのだが
それでも平昌五輪やどこどこの国の製品…
なんて話題の時にはディレクターは
割と気楽に国旗を使いたがるものなのだ。

基本的にサービス精神が旺盛な人間が
Dになりたがるのだから…



ところがである…
この国旗というのが曲者で
比較的似た物が多く間違えやすい。



flag.jpg


さらに上下逆、左右逆、比率が違う
などなど問題も起きやすいし
国の象徴なわけで間違った時の
反応はかなり大きい。

雑誌界では先日、モンゴルの英雄
チンギス・ハーンを小馬鹿にした表現に対し
元朝青竜が激怒、国際問題にまで発展し
コロコロコミックが発売停止という事態まで
引き起こす事態があったが
国旗も同じくらい相手の心情を損ねる
可能性があるのだ。


「うちの国、馬鹿にしてんのか?」

となるのは当然だと思う。

日本だって海外のテレビ番組で
バングラデシュ人民共和国の国旗と
間違われたらイラっとすると思う。

バングラデシュ人民共和国の国旗は
緑地に赤い丸で日の丸の白い部分が
緑だと思っていただければ良いと思う。


ちなみに今は、国の地図もうかつに
テレビ画面に出せないそうだ。


平昌五輪でも韓国と北朝鮮の合同チームが
掲げた「統一旗」に竹島がある・ないで
問題になったのは記憶に新しいが…

画面に出す地図も同様で
領土問題がある国はその部分を
入れる入れないがナーバスな問題となり
苦情が来る事が予想されるので
入れない方が良いと判断されるケースが
多いらしい…




で…国旗問題についてだが…

プロデューサー曰く

「裁判になったら出向くのは僕なので…」


とボヤいていたが
これはわからないでもない。

俺は裁判に出た経験はないが
裁判沙汰にまでしようと怒り心頭の相手に
色々と弁明をするのは骨が折れるだろうし
自分がやった事ならともかく
スタッフの無知が引き起こした事態に対して
責任者としてその場に引きずり出されるのならば
そんな骨は折りたくはないだろう。

当然放送前にチェックはするわけだが
見逃す事もあるし見逃さず注意したのに
謎の理由で直らずに放送される事もあるのだ。

上司からの覚えも悪くなるだろうし…
事なかれ主義に徹するのは理解出来る。




で…

テレビ界でミスが相次ぐ理由だが…

個人的には
これはもう人材不足に尽きると思う。


もう十数年、テレビ業界に人はいない。

これは入ってきた人材を大切にしてこなかった
業界の構造に問題があるわけだが
バブルが弾けた頃からすると
人数は相当減ったと思う。


人が減り始めた当初は挨拶代わりに

「剣聖ちゃん、優秀なADいない?」

と聞かれたものだったが
もう何年も前から”優秀な”は取れ

「剣聖ちゃん、ADいない?」

になり…

ついには

「剣聖ちゃん、Dいない?」

になってしまった(笑)


予算が無くやりたい事は出来ず
人手が不足しても根性でなんとかしていたわけで
そんなキツい業界からは
ますます人が抜けていき
もはや成立するかどうかの
瀬戸際だと思っている。




人がいないのだから優秀な人はひっぱりだこ。
いくつもの番組を掛け持ちし
実際に作っているのはその人物と言うよりも
下の人間だったりするわけだ。

その下の人間だって全部の作業を
するかと言えばそうではない。
簡単な部分や面倒くさい部分は
さらにその下の人間、つまりADに任せてしまう。

編集はDがやるが、テロップ入れは
ADがやってますという番組も
結構多いと思う。


そのADから指示を受けて
テロップ入れの作業をする編集マンだって
見習い編集マンがやる可能性も高い。

なにしろ朝8時から始まる番組ならば
作業は深夜に行われるわけで
偉い地位の人たちはあんまり作業
したがらない環境なのだ。

なのでいわゆる下っ端が割を食って
寝ぼけ眼で集中も出来ずに作業して
突貫作業で本番に間に合わせる…
なんて事態が日常茶飯事なのは
容易に想像がつく。


そのADも、編集アシも今では平成生まれ。
昭和に生まれ育った我々と違い
あの”三浦雄一郎”を知らなくても
責められない年代ではある。

もちろん知らなければ
調べるべきなのだが…
そして上の人間はチェックをすべきなのだが…

それをやる時間も体力も慎重さも
無くしてしまっているのが現状なのだ。


物を知らないADには
過去、枚挙にいとまがない程出会ってきた。

ざっと思い出しても

織田信長を「名前は聞いた事があります!」と
胸をはった子がいたし

新聞の社説に関して話していたら
「社説ってなんですか?」と
二人のADに同時に聞かれた事もある。

羽田のモノレールをリニアモーターカーだと
思いこんでいた奴もいれば

大義名分を「聞いた事もない」と
言ってのけた奴もいた…


みんな過去にAD墓場という企画で
このブログで紹介してきたが…


まぁ…そんな感じなのだ(笑)




そんな彼らでも今やネットで
様々な事が調べられる時代であって
潤沢な時間があれば
大失敗も防げそうなものだが
番組制作にはもはや潤沢な時間もなければ
精神の余裕もない(笑)



以前も言ったが

電通の女性社員の自殺を報じて

「働く環境が…」

なんて言ってるコメンテーターの周囲には
疲れ果てて眠りこけるADやDの屍が転がっていて
どの口でそれを言うのか…?
という状況がずっと続いているのだ。

電通はその後深夜に電気はつかないらしいが
テレビ局の電気は消える事はないからね(笑)


まぁ放送が24時間あるのだから
夜働く人がいるのは当然と言えば当然だが
夜働いたのならちゃんと休息を取って
また夜働くというサイクルであるべきだが
実際には昼も夜も働き詰めというスタッフが
結構な割合でいると思う。

労働環境を整備して
まともに働けるようにしないといけないのは
実はテレビ局なのである…

ではどうするか…?
と言えば、労働環境を魅力的にして
人を集めるしかないけれど…


最近のADに志望を聞いても

「人材派遣に登録したらここに行けと言われたから」


という理由で今の仕事をしているだけで
将来、ディレクターになりたいだの
プロデューサーになりたいだのの希望もなく
ただ日々目の前の雑務を
こなしている子が多い。
それを非難も出来ないし
今、いてくれるだけでも有難い存在なのだ。


予算は無いから人は増やせない。
作業してくれるだけでも有難い。

深夜作業で知らない事を次々と
調べてミスは絶対に許されない…

根性だ根性!と言っても
やはりそれは無理だろう。


そんな事をやり続けて
人がどんどんいなくなり
それでも入ってくれた人間が
ヘトヘトになりながら
作っているのが現状なのだ。


という事で今後もテレビ番組でのミスは
かなりの頻度で起きると思う。


そしていつの間にか各国の国旗は
あまり見ない…
そう言えばこの国ってどの辺?
と思っても画面に地図は出ない…

という事態になっていると
思います、はい(笑)










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Author:剣聖
鹿児島出身
東京都在住
50代男性


美味しい物とアウトドア、面白い読み物などに
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